冤罪は他人事と思ってませんか?
今やっと検察にメスが入って、村木さんの功績は大変なものです。
菅谷さんの事件や、最近の大阪府警の取調べなど、警察、検察、裁判の実態がほんの少しだけ暴かれようとしています。
しかしながらこのような取調べは、受けたことがある人、、(何を隠そう私もその一人ですが、)にとっては、氷山の一角に過ぎない事は十分に周知の事実です。
何の罪もない人(仮にあなた)が、誤認逮捕され、何日も拘留されたら、やってもいない罪を自白させられる事になる確率は私が思うに90%くらいあると思います。
ちなみに私は会社社長で、NPO法人の納税(原則非課税)をめぐり、無実を訴え戦いましたが、結局負けざるを得ない状況に追い込まれました。
「なぜ自白してしまうのか?」報道の皆様も、この表現自体を変えたほうが良いと思いますが、そもそも、私も、村木さんもそうだと思いますが、「自白していないのです。」
検察の作り上げた、作文に 「指印を無理やり押させられた。」 と言うのが正確な表現です。
無理やり押す環境に持っていかれた。という事でも良いと思います。これは、もし、あなたが、仮にいきなり逮捕され、監禁。一日10時間とか、面会謝絶で取り調べを受けたと考えてください。
しかも最近報道された大阪府警の怒鳴り声で脅されながら、、それが3日続いたら、、と。
今普通の生活をしてますと、私たちは人権を尊重され、役所だろうが、警察だろうが言いたいことを普通に言え、正しいことは正しいと思ってます。ところが、拘束監禁されたら、1,2時間で今のこの人権を尊重された世界は幻だと言うことに気がつきます。
人権などそこに存在しません。ましてや正義も正論も無くなるのです。映画の取調べは、実際よりゆるゆるです。何を言っても真実を伝えられず、検察の作ったシナリオがそこに展開され、そのシナリオに外れる事は、取調官にとって死活問題(上司のシナリオどおりにサインさせるのが彼らの役目)なのですから、、、。信じられない何も通用しない世界で、北朝鮮に拉致されたらこんな感じなんだろうと思いました。
残念ながら、そこで真実を探ろうと言うような正義のために戦う取調官がいることを信じたいですが、90%は保身主義者なのが現実ではと、思います。
私の弁護士は元、東京地検特捜部のOBだったのですが、昔はそんな事は無かったと嘆いています。
もともと有罪の人にとっては、たぶん何も感じないのでしょうが、無実の人にとっては、耐え難い試練の場になります。やってもいないことを、疑われ、かつ、監禁拘束され、サインしないと保釈なんてありえない、とか、認めれば保釈してやるから、会社に復帰できるぞ、認めないと拘束が長くなり、家族が心配だろ!会社もつぶれるかもな! 認めないとずっと保釈を認める訳無いだろう!など、
拘束中に大半の時間をすごすのは その検察官しかいない状況になると、3日に1回20分くらいの弁護士に保釈できると思うと言われるよりも、検察官の保釈なんてさせないと刷り込まれる時間のほうが、だんだん正しいのではと思ってしまうという事に。
私の場合は、そのような状況で結局14日目に、まさに自分にうそをつき、自分を裏切り、正義を捨て、悪魔と取引をする形で、ひとさし指印を押し、約1ヶ月後に保釈されました。
まだまだ、その後の裁判の話もありますが、今日はこのあたりで。
今の検察から裁判の流れを、根本的に見直す時期が来ています。
取調べの可視化(全部でないと無意味)は、もちろん、正義のために司法が動く体制。裁判の公正化。シナリオの廃止。(シナリオ作者と取調べの分離)など、
そうしないと、明日間違ってあなたが逮捕されたら同じ目にあう確立があるのです。